コラム

NAOと考える「ロボットビジネス」

筆者:須佐 亮太

ロボティクス

2015.10.07


昨今、巷で賑わいを見せているロボットビジネス。Amazon社やgoogle社等、世界トップクラスの企業が、ロボット事業に投資していることや、ソフトバンクが「pepper」というサービスロボットを開発したことからも見られるように、世間でのロボットに対する価値観に、大きな変化が起きています。このコラムでは、日本サード・パーティが扱うヒューマノイドロボット「NAO」と共に、今後の世界のロボットビジネスを考察した上で、今後のロボットの可能性について言及していきたいと考えています。


はじめに-ロボットとは何か-


みなさんはロボットという言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。

日本には、安川電機や Panasonic、ファナックなど、世界で活躍する工業用のロボットメーカーが存在するだけでなく、「サイボーグ007」や「鉄腕アトム」などのように、人の実生活に寄り添う「ヒューマノイド型」ロボットのイメージが存在するため、日本ではロボットという言葉に対し、極めて抵抗感の薄い文化が見られます。

本来ロボットが人間の実社会に登場したのは、

「人の代わりとなり、過酷な労働環境を改善するため」
「作業効率を向上させるため」

であって、農林水産業や介護、水中探索や火山探索などの現場で、人間には不可能なパフォーマンスをすることを期待されてきました。

しかし現代では、ソニーの「AIBO」などの登場に代表されるように、エンターテイメントやコミュニケーションなどの、「人にしかできないと考えられてきた」分野にも、ロボットが進出するようになりました。ロボットの容姿も、人間に近いものに変化していき、クラウドやビックデータとの分野と連携することにより、人間と同等の「会話」ができることが期待されています。

この動向が行き着く先には、どういったビジネスが可能になるのか、どういった社会になっていくのか、という議論は、現在、日本の国政の中でも大変活発に行われています。

ロボットビジネスが生み出す可能性やリスクなど、現代に生きる我々として、考えなければならない時代にきたのではないでしょうか。

元々ロボットは、「人にはできないことを代わりに行う」存在であった

ヒューマノイドロボット「NAO」の登場


フランスのアルデバラン社が開発した、2足歩行ロボットの「NAO」は、まさにこの時代の流れを代表するようなロボットだと言えます。

今回の連載では、以下のように6タイトルに分け、JTPが扱う「NAO」と共に、ヒューマノイドロボットの未来を、読者の皆様と考えていくことを目的とします。

第1回「NAOの概要」
第2回「様々なロボットと、現在のロボットビジネス」
第3回「NAOにプログラミングしてみよう」
第4回「ロボットビジネスのリスクと未来」
第5回「NAOの実績紹介①」
第6回「NAOの実績紹介②」

今回は第1回 「NAOの概要」をお送りします。

ヒューマノイドロボットとして、初めて銀行でのお客様対応をするNAO

ヒューマノイドロボット「NAO」とは


NAOは、ヒューマノイドロボットとして、以下のような機能を備えています。

・高度なバランス感覚を持った二足歩行が可能(これにより、複雑なダンスも可能です。)
・高性能なカメラによる、人の年齢、性別、表情の認証や、バーコード、QRコードの読み取り
・赤外線センサーによる、障害物の感知
・19か国語による音声コミュニケーション
・インターネットへの接続

何種類ものセンサーやカメラなど、最先端の技術を搭載しているだけでなく、インターネットに繋がる事で、様々なクラウドサービスや web 上の API (Application Programming Interface) と連携することができます。

愛らしいフォルムを持ちながら、19か国語を操り、人の年齢や性別、表情を分析することで、最適なサービスを提供する。まるで日本のアニメに登場するかのようなこのヒューマノイドロボットは、たちまち世界中のビジネスマンを魅了しました。
海外では、大手スーパーで商品説明をしたり、幼児教育の現場でも活躍しています。

海外で大人気のNAO

IoTの時代に生きるNAO


また、日本でも、百貨店の中でコンシェルジュとして働くNAOや、展示会で商品説明をするNAOが見られるようになりました。NAOが持つ愛くるしさや、珍しさが、日本でも人気を得る要因となっているのです。

しかし、実はNAOの最も大きな能力は、インターネットに繋がることです。
インターネット上の情報を即座に引き出し、分析し、人々の問題を解決することができれば、NAOの可能性は非常に大きなものになります。

IoT(Internet of things)と呼ばれ、様々な物がデバイス無しにインターネットに繋がる社会において、彼もまた、その時代において大きな役割を果たすことになると考えることができるのです。
銀行では、彼の能力が人々の行動を分析し、個々に最適なサービスができるようになることが期待されています。そのために彼は、膨大なデータを、クラウド上のサーバーに蓄積するのです。

IoTの時代に生きるNAO

NAO動画紹介


今回のNAOの概要の説明の最後に、いくつかNAOの動画をご紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=nNbj2G3GmAo
↑アルデバラン社公式のNAO動画です。

https://www.youtube.com/watch?v=uIuRc1r_N34
↑複数のNAOが通信によって、同じ振り付けをしています。

https://www.youtube.com/watch?v=FRC_XATtcn0
↑銀行の窓口に立ち、お客様とコミュニケーションを取るNAOです。

https://www.youtube.com/watch?v=lnQ0KtdDIAo
↑同じく銀行の受付にて、外国語を喋るNAOです。

https://www.youtube.com/watch?v=oBHYwYlo1UE
↑障害物をよけながら、車の運転をしています。

さいごに


​いかがでしたでしょうか。今回は 第1回「NAOの概要」ということでNAOの持つ多彩な機能などについてお送りしました。

次回は 第2回「様々なロボットと、現在のロボットビジネス」を掲載予定です。
次のコラムもぜひお楽しみに!

NAOについてのお問い合わせ・詳細はこちらのページもご覧ください。

筆者紹介

須佐 亮太

プロフィール

須佐 亮太(Ryota Susa)

デジタル戦略部 セールスマネージャー
ヒューマノイドロボット NAO(ナオ)、NAOを使った教育プログラム、ロボットアプリケーション営業として、2015年3月に入社致しました。

大学では国文学と社会学を学んでいましたが、様々な縁があり、IT業界に従事しております。
趣味は読書と映画鑑賞。好きな作家は川端康成と宮本輝です。
NAOと共に、精一杯成長していきたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。


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